教皇。彼女は「秘密にすべき知識」の守護者。常に冷静さを保つために、彼女はヴェールで覆われているのわ。
でもそのヴェールは完全な遮光性を持った布ではないの。半透明のヴェールなの。彼女は、「秘密にすべき知識」「隠された英知」があることは隠さないの。そうして資格がある人間は、そのヴェールを通してでもその知識を理解してしまう。その「理解できる」わずかなラインを常に残しているのが彼女のヴェール。ただ無駄に隠しているだけではなくってよ?
そうそう。花嫁がつけるヴェールと似ている部分があるわ。それは「純潔」の証明。結婚式でヴェールをあげてキスをするのは、花婿が「花嫁の純潔を破る」象徴的行為でもあるの。人前で、随分大胆な象徴的行為だとは思うんですけれども。