久しぶりにホームラン級の馬鹿を見つけたわ

住基ネット周り、ってことになるのかしら? やっぱり、高木先生の(id:HiromitsuTakagi)のBlogから拝見させていただいたわ。
http://d.hatena.ne.jp/HiromitsuTakagi/20040822#p1
で、あたしが興味を持ったのは、下のほうにある、以下のURLへのリンク。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/1/
なんていうか…笑えるわ。とりあえず、チェックポイントを見てみましょ。


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/1/より
RFIDの普及・浸透に対する今後の課題を聞くと,プライバシに関する意見が多く挙がってくる。しかし前回述べたように,それは利便性の説明が足りないからではないかと私は常々思っている。
どんな思い方なのかしら?
「危険性への懸念」に対する正しい対応は「懸念に対する誤解の除去/懸念への対策案」よ。どうして「危険性への懸念」に対する対応が「メリットへの言及」になるのかしら? 臭い匂いの上にむやみやたらに芳香剤をかけたからといって、状況が改善するわけじゃないのよ? 根本的に発想がずれてるとしか思えないわ。


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/1/より
住民基本台帳カード,いわゆる住基カードは,“国民背番号制”というネガティブな言葉で語られることが多い。
−中略−
ほとんどの国で国民を一意に識別できるような番号が制度として付与されている。世界ではそのような状況であるのに,エキセントリックに言う人たちが,“国民背番号”という非常に嫌な印象を受けるような言葉を付けて,「そんなものを付けさせてはいけない!」という流れにしてしまった。
ここも誤誘導を狙ってるとしか思えない馬鹿発言よね。
まず第一に、反対派が「全て」「国民背番号というネガティブワードを理由に」反対してるわけじゃないわ。なのに、ここの書き方っていったら如何にも「ヒステリックな連中が感情だけで反対しているってのが住基ネットを否定している全て(ないし少なくとも大部分)だ」って書き方をしているの。
次に。世界を見渡して「多くの国で使ってる」からといって、だからどうだっていうのかしら? それがどんなもので、どの程度の普及で、どの程度便利で、どの程度問題が起きているのか、何も書いていないわ。つまりはこれって「赤信号 みんなで渡れば…」かしら? あたしなら、4tトラックあたりで全員ひき殺して差し上げてもよくってよ? それとも、あたしらしくおしゃれに、白馬で全員踏み殺して差し上げようかしら?


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/1/より
住基はそもそも,国民一人ひとりにIDを付けることによって,さまざまな官の手続きを一本化してスムーズにし,さらに同じIDを使って,民の色々なプロセスもスムーズにできるというものだったはずだ。
そうね。そうして、きちんとしたセキュリティの考察がなければ、それは容易に「様々な犯罪者の手続きを一本化して犯行をスムーズに」してくれるわ。


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/1/より
ここで最初の論点に戻ろう。住基の狙いは,プライバシや個人情報という「管理」の側面なのか,それとも「利便性」という側面なのか。元々の狙いはあくまで「利便性」であったはずだ。
いつのまに、そんな危険なものが「最初の論点」になったのかしら?
もちろん、利便性を基準に考える人たちが必要であることは論を待たないし、あたしもそれには同意するわ。でも、それと同じくらい、危険性を考察し、安全性を確保する連中ってのが必要なの。その二つのバランスが取れてこそ、初めて安心してそのサービスが使えるってものだわ。違うかしら?


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/2/より
反対派の意見が目立つなか,私はあえて住基への取り組みを進めるべきだと思っている。導入することによる経済的な価値は大きいはずだ。
別に「進めるな」とは言わないわ。でも、それは「何も考えずに猪突猛進して頂戴」って意味じゃなくってよ?
ちなみに経済的価値ってのは「犯罪者が裏でぶん回す経済効果」とか「情報流出で企業が垂れ流す無駄金」とかってことかしら?
ああ、それとも「最低のシステムを作った後の、必然的に出てくる膨大な量の修正やメンテナンスにかかる費用がもたらす経済的効果」かしら?


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/2/より
しかし,国民を識別可能にすることはプライバシの侵害であるという反対派の主張のために,総務省は「絶対安全であり,住民手続き以外の目的には絶対使用しない」と約束せざるを得なかった。
そうね。そうして、実際の住基ネットは「LAN環境からクラックできそうだわ中身はセキュリティパッチもろくすっぽ当ててないわ管理は杜撰だわソーシャルハッキングへの対策も全然出来てないわ」の、見事なほどに「絶対安全(公的視野基準)」なものだったわよね?
この状況で「問題ないから民への使用も許可してより一層便利に」って発言を耳にしたとして、だれがうなずくのかしら?


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/3/より
このように住基の導入には,経済的なチャンスや国際競争力を高めるチャンスがあった。住民の利便性も「住基カード1枚出せば何でもできます」というぐらいに高められるはずだった。
高まってるのって「犯罪のチャンス」なんじゃないかしら?
「これ一つ(住基カード)クラックできれば何でもできます」じゃ、大抵の一般市民はあまりいい顔をしないと思うわ?
それとも「民は愚かであればよい。黙って俺について来い」状態なのかしら?


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/3/より
メディアにも責任の一端がある。確かに「住基カードとプライバシ問題」をテーマにすると面白い記事が書けるだろう。しかし彼らが本当の意味をわかって書いていたのかは疑問だ。
そうね。疑問は多々残る記事ってのも多いわ。でも、あなたが書いてる記事は間違いなく「本当の意味を理解していない」記事よ?


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/3/より
日本人は本来,利便性やメリットをしっかり理解できれば,フレキシブルにチャレンジする国民であると思う。プライバシが保護された上で便利であるとわかれば浸透するのは早いのではないだろうか。
そうね。プライバシが保護された上で便利であるとわかれば、浸透するために尽力する人も増えると思うわ。
ちなみに伺いたいんですけれども、今回の記事のどこにプライバシが保護された上でに対する言及部分があったのかしら?
こういう昆虫以下の脊髄反射だけでモノを書くような連中が転がってるのが、なによりも怖いことだと、あたしは思うの。


ちなみに、これを書いてるのは保科 剛(ほしな つよし)って男なの。興味があるから少し調べてみると…まぁ出てくる出てくる玉手箱状態だわ。これなら、手品でも水芸でもできそうだわね。出てくるのは「馬鹿」と「愚者」の二つだけなんですけれども。
いくつかつまんでみるわ。


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040614/2/より
このような状況をみると,日本人は利便性が向上しないのにただ単に管理されている,自分が追いかけられていると思った場合は「それはNOです」と言う一方で「便利だと思えるならばOKです」と柔軟に対応しているように見える。これに対して,米国人は管理と利便性を天秤(てんびん)にかけるようなことはせず,とにかく「プライバシを侵害されたら,便利であろうがそれは許せない」という国民のように見える。
…コメントできないくらい愚かな発言だわ。ここだけならまだ「冷静な状況分析」ってみなせなくもないんですけれども、この文のしめ付近で

http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040614/2/より
では日本ではどうなるのだろうか。先に述べたように,利便性とプライバシについて,ある意味フレキシブルに考えられるような日本においては,プライバシを保護した上で利便性を追及する技術を進歩させることと,その技術の運用方法について感情論抜きに話し合うことが可能だろう。
ってしめてくるのよ?
この時点で論点がずれまくっておかしいってのに気づかないものなのかしら?

経歴も見事なものだわね。


http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/1/より
日本ユニシス
最高技術責任者(CTO)兼
先端技術企画部長

http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NBY/RFID/20040802/3/より
1981年に日本ユニシス入社。数理計画・人工知能分野の研究,アプリケーション開発を担当。そのあと,オブジェクト指向開発環境「TIPPLER」,トランザクショナルORB「SYSTEMν」,システム開発技法「LUCINA」,ASP事業「asaban.com」を企画開発。2002年,ビジネスアグリゲーション事業部長。2003年,最高技術責任者(CTO)兼ビジネスイノベーション本部 副本部長。2004年7月より現職。
素晴らしい肩書きが並べられてるわ。
しかもこの人、「情報セキュリティ総合戦略策定研究会」委員名簿にも名前を連ねているのよね。
http://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/kenkyukai_list.html
どこがどんな風に「情報セキュリティに携わっている」感じなのかしら? 是非一度、きちんと伺ってみたいものだわ。
それとも、情報セキュリティ総合戦略策定研究会って「情報セキュリティを騒ぐ連中を上手に封鎖して、情報セキュリティに寄らない(色々な意味で)便利な世の中にするための総合戦略を策定するための研究を行うところ」なのかしら? だとしたら納得はできるんですけれども。


なんていうか、総じて「救いがたい愚者、ないしは行き着くところまで勘違いしまくった哀れな男」って感じにしか見えないわ。
こういう山師が政府とかとくっついてるから、公の行政やらの連中のレベルが低いままなのかしら? それともレベルが低いから、こんなヒモ医者みたいな(藪医者のさらに下。ひっかかったら確実に死ぬところから命名されているわ)ゲスが絡んでくるのかしら?


まぁ、あたしの感想はたった一つだけだわ。自分の無知さ、愚かさ加減にとっとと気づいて頂戴。もちろん「死ななきゃなおらない」ほど馬鹿なら、とっととお隠れあそばされていただいてかまいませんことよ?