どうも気に食わない裏側が透けて見えてくるわ

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/06/08/3407.html
OfficeさんとACCS関連のお話よ。
なんでも「和解が成立した」っていうニュースなんですけれども…あたし的には気になる部分と気に食わない部分があまりにもたくさん出てきているわ。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/06/08/3407.htmlより
実際に引き出された個人情報の一部やその入手方法をイベントで開示した元京都大学助手の男性(office氏)に対して
まずはこの部分かしら? これはマスコミに対してだわ。
逮捕当時、あれだけ人権を無視するような無茶な内容を書き連ねてあおり、あまつさえマスコミによっては個人名はおろか血縁関係まで晒し上げた連中が、なにをいまさら「ネット上のハンドルのみ」でいい子ちゃんぶろうとしているのかしら?
というか、こういった「和解」の記事で個人名が出ていないと、場合によっては「個人名のほうは悪印象のみを人々に刻み付けて汚名挽回の余地がない」状況になりかねないわ。明日あたりあちこちのニュースで取り上げるんでしょうけれども…まぁ見ものだわね。愚かな記事を書いていた連中が、どの程度自分達の愚かさをうまく糊塗できるのかしら?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/06/08/3407.htmlより
仮処分申請は、ACCSが5月17日に京都地裁に申し立てていたもので、今回office氏は、ACCSの要求に同意し、それらを自主的に行なう旨を宣言したという。具体的には、1)個人情報約1,200件と、その一部が含まれたPowerPointファイルが掲示板などに掲載されていないかどうか、和解日から1年間にわたって1日1回程度チェックすること、2)掲載が確認された場合はACCSに報告するとともに、掲示板の管理者などに削除を求め、掲載者を特定するための情報収集を行なうこと、3)チェック状況を月に1回ACCSに報告すること──が和解調書に明記されることになった。なお、チェック対象は、2ちゃんねる2ちゃんねるプロバイダーはてなダイアリー
まぁこの部分は妥当だしいいと思うわ。ただ、監視対象が「個人情報約1,200件」ってのがちょっと引っかかるわね。この部分を監視させるのなら、ACCSもそれなりの痛みを一緒に負うべきじゃないかしら?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/06/08/3407.htmlより
ACCSの久保田裕専務理事は、話し合いの中で実際にoffice氏と面会した際の印象などから、同氏がACCSの求めに応じたことについて、「不正アクセスのほうはいざ知らず、個人情報(を流出させた責任)については、反省の色が見られたのではないか」と述べている。
相変わらず「棚への上げっぷり」がダンディーなおやじだわ。そのあたりちゃんと分かってるのかしら?

どうも全体を通して見ていて、気になる部分があるの。
いくつかのACCSの行為は、おおよそセキュリティに携わるほとんどの人たちを激昂させるに足りるだけど配慮のなさと保身主義に満ち溢れているわ。ただ、例えば今回の「処罰を"監視業務への従事"とする」など、妙に「まともな」対応があるの。この二つ、あたし的にはとても同じ組織から出た内容だとは思えないのよね。
あたしはどうしても「天下り系愚かなプライドに満ち溢れた痴呆」と「実行部分をこなす縁の下の力持ち」の二極化を想像せずにはいられないわ。
じゃぁ、今回の計画がある程度「計算された」ものだと仮定して、彼らはなにを考えているのかしら?

前提として。
処罰を「刑務所で何年」や「罰金いくら」のかわりに奉仕活動にあてる、ってのは、画期的ではあるんですけれども海外ではたまに聞く話だわ。つまり「少しまともに法学をやっている」なら容易に考えられる方向性ではあるの。
で、本題よ。
目的を「自分達の責任の回避」にあるとするわ。Officeさんを逮捕劇でつるし上げたことで世間の目をOfficeさんにある程度向け、駄目押しのように「被害者の会」でACCSの立場をさも「被害者に賛同する組織」であるかのようにみせ上げることも出来たわ。ただ、恐らくはネットでの大騒ぎが予想を遥かに超えていたと思うのよね。或いはここまで騒がれることを予想していたのかもしれないわ。
いきなり「奉仕活動一年」っていう話が出たら、それこそ「ACCS何様?」っていう話がでかでかと出てきたと思うの。でも「逮捕して云々」という、もっと悪い状況がいくらでも予測できるような状況をお膳立てした上での奉仕活動なら「思ったよりはACCSもまともなんだ」って思わせることが可能かもしれないわ。「悪いニュース」を他人に受け入れさせるときのテクニックだわね。
派手な逮捕劇にはもういくつかメリットがあると思うの。一つにはACCSの宣伝活動の可能性よ。著作権周りで本格的に動くのだとしたら、もっとACCS知名度を上げて、自分達が「有益で必要な存在である」ことをアピールする必要があるわ。だって、もし「あんまりにもマイナーだからACCSつぶしちゃおうか」って話になると困る人って(内部に)いると思うんですもの。
もう一つは今後のACCS活動を見越した上で「不正アクセスをしようとする連中への牽制」とみなすことも出来るわ。あたし的には、The Internetに結局つながっている住基ネットとか、e-Japan(あら、いまはu-Japan計画だったかしら?)とか、いくつかきな臭そうな単語も頭に浮かぶわね。もちろんWinnyの逮捕劇もその延長線にあると予想できるわ。場合によっては、いくつかの「公的機関の情報漏えい」が「わざと」である可能性すら否定は出来ないわ。「ほら、こんなにもWinnyは危険です」っていえる材料になるんですもの。
このあたりを総括して考えると見えてくるのは、大きな闇の手が「The Internetに大きく規制の手をいれて自分達に都合のいいツールにしようとしている」構図だわ。

もちろん、これらは全部あたしの妄想よ。一笑に付していただいていっこうに差しつかえないわ。でも、上の話がほんとうに「ありえない話だ」って、だれが言い切れるのかしら? 「ありえない」は「ありえる」と同意語なのよ?
願わくば。あたしの妄想が本当にただの妄想であることを、珍しく神にでも祈りたい気分だわね。