真実を知らない幸せもあるのよね

以下のURLを見て頂戴。Yahoo! BBの続報だわ。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20040227/140606/
このニュースで少し気になることがあるの。それは「個人情報の漏洩で多くのユーザが(とはいっても数字的には漏洩したとされる人数の2%にも満たないんですけれども)アクションを起こしている、っていうことなの。「問い合わせ総数」であるからには「電話がつながらなかった」人の数はカウントされていないはずだから。実際にはもっと多いであろうことが予想されるわ。
このニュースを見ると「大勢のデータが漏洩したから」と感じる人も多いと思うんですけれども。それは大きな間違いだわ。
漏洩された当人にとって重要なのは「ぜっだい漏洩していない」「n%の確立で漏洩した」の2択よ*1。そしてもう一つ重要なポイントは「漏洩事件があったことを認識できるか否か」よ。
今回はずいぶん派手にニュースになってるみたいなの。あたしの周りの、コンピュータ関係に疎いオカマ達もなんとなくだけど知っていたわ。「個人情報が流出したらしいんですって?」って騒いでいたんですもの。
ここから導き出せる答えは一つだわ。ユーザ達が問い合わせたのは「情報漏えいがあることを知ったから」よ。


なんであたしがこんな事をわざわざ書いてるか分かるかしら?
最近、個人情報漏洩がそれこそ連日のごとく起きているわ。
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/02/26/2223.html
もその一環ね。「暗号化」とか言ってるけれども、どんな暗号を使ったのかによってずいぶん話は違ってくるわ。暗号によってはものの数日も持たない暗号だってたくさん転がっているのよ?
前にも書いたと思うんですけれども。個人情報漏洩が最近多すぎるわ。確かに「防ぐのが難しい事故」もあったと思うの。でも未然に防げるものもたくさんあるはずよ?
そういった努力をまったくせずに「多分大丈夫」っていう愚者の理論で物事を進めていく会社がどれだけ多いかっていう証明だと、最近の事件を見てあたしは痛切に感じてるの。


きっと多くの人たちは「何も見せられていない」状態で「偽りの安寧」に身を任せているのだわ。確か似そうね。あたしがCantarellaをどなたかに差し上げるときもそうですもの。お召しになるまで、誰もあたしの事なんか露ほども疑わないわ。いいえ、お召しになった後ですら、あたしの事を疑う人はほとんどいないわ。
そうやって「着飾った偽り」と一緒に生きていくっていうのもあるいは幸せなんじゃなくってかしら?
あら、あたしはダメよ。そんなに安い女でも純情な女でもないんですもの。あたしは高価なあばずれよ? あたしにチンケな嘘なんてなんの意味も成さないわ。 あなたはどちらがいいかしら。茨の真実と、蜜の幻想と。

*1:漏洩の確率は、とりあえず「漏洩した数 ÷ データの母数」で予測できるわ