いい着眼点だわ

http://internet.watch.impress.co.jp/static/column/jiken/2004/05/27/
Winny周りの「もう一つの」側面のお話よ。
もちろん敬愛する高木先生のPage(http://d.hatena.ne.jp/HiromitsuTakagi/20040516)はいつもチェックしているから、あたしはこの話を読んでいたし、深い共感も覚えていたわ。ただやっぱりあのPageってわりと「専門性が高い」ように見られていると思うのよね。つまり「難しそうだからちゃんと読まない」人たちってのも少なからずいると思うんですの。
そういう状況で、こうやって比較的一般の方があっさりと読めるPageできちんとお話を展開していただけるっていうのはとても重要なことだと思うの。

プライバシーとそれにまつわる「削除手段のなさの辛さ」については、面白い漫画があるわ。アフタヌーンっていう月刊のマンガ雑誌の7月号に「アキバ署」っていうマンガが載っているの。おっかないくらいジャストにこの問題を扱ってるわ。
そうねぇ。ものすごく簡単に説明すると、ある女子高生の画像と映像が、Winnyで流れてるの。そうしてその中には、彼氏(だと彼女は思ってるはずよ)と二人っきりの夜のシーンの動画までもが流れているの。
純情な女子高生にとって、それってどれくらい屈辱的なことなのかしら? そうして、それが削除手段もなくただひたすら出回り続け流出し続けるのだとしたら、それはどれくらい精神的に負担がかかるものなのかしら?
漫画だけに、最後は「専用のウィルス使って全てのHDDから関連ファイルを削除して回る」っていうなかなか面白い業を使っていたわ。でも現実にそれを期待するのはちょっと難しいのよね。

削除手段の重要性ってのは確かにあると思うの。でもあたしは、やっぱりここにも「匿名性の問題点」があるとおもうわ。だって、こんな動画「自分の身元がばれる」んならそう簡単には流さないはずよ? 身元が判明することによる抑止力っていうのは見逃せないと思うし、逆に身元がわからないって事による暴走ってのもたくさんあると思うのよね。
そもそも「削除しなければならないようなコンテンツを載せないようにする」ってのも重要だと思うの。もちろん「死なばもろとも」で載せてくるバカもいるでしょうし、そのための削除手段ってのは重要だと思うんですけれども。
こういう点までも踏まえたうえで、きちんとWinnyなり他のP2Pの技術(というか仕様部分よね)の議論をして欲しいと思うのはあたしだけかしら?

それにしても、佐々木 俊尚ってオヤジがこのPage書いてるんですけれども。他のものを見ても…結構いい記事書くわぁ。画像見ても、味のあるいい雰囲気じゃなくってかしら?
こういう素敵なオヤジが世の中にもう少し増えてくれると、あたしも楽しいんですけれども。

そりゃまぁ主張もしたくなるわよね

http://www.mainichi-msn.co.jp/it/24hour/news/20040526k0000e040041000c.html
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/05/26/3244.html
久しぶりにOfficeさんのお話よ。
まぁ結局のところ「不正アクセスってなに?」っていう部分が一番重要になると思うんですけれども。
あたしの個人的見解としては「そのアクセスが悪意ある意図に基づくものかどうか」ってのがポイントで、その観点に立脚した上であたしはOfficeさんを(この点に関しては)無罪だと思ってるのよね。
でまぁもう少し表層的な部分に落とし込んだとして。URLを少し弄くったくらいで覗けるような場所にキャッシュとはいえデータをおいてあるような状態で、はたしてどこまで不正アクセスって言えるのかしらね? ってのがあたしの疑問だわ。
Web上のコンテンツって基本的にほぼ「公共の場所」よ? パスワード認証とかかかってる、いわゆる「誰が見ても不特定多数には公開していない」場所ならいざ知らず、URL弄くっただけで覗き見できるような場所に「ここは見ちゃいけない場所だから」なんていっても誰がそれに気づくのかしら?

あたし的には、きちんと裁判で無罪になった上で、逮捕したときと同じくらい大きくマスコミに騒いでいただきたいんですけれども。だってそうしないと「とにかく逮捕すれば相手のイメージとか社会的信用を下げることが出来る」っていう嫌な連想が容易にできちゃうんですもの。
マスコミが、せめて自分たちの影響力の大きさとそれゆえに持たなければならないある程度の中立性、行わなければいけない義務に気づいてくれるといいんですけれども。自己顕示欲と自我が無駄に肥大化してるだけの連中にそれを望むのは酷な話なのかしら?