どんな立場と利益を守りたいのかしら?

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927,00.htm
ようやく色々とお話が出揃ってきて、って感じのWinnyのお話よ。
なんていうのかしら…いつもながら、弁護側の発言の奇怪っぷりったらありゃしないわね?


ちょっとばっかり、金子被告の発言を追いかけてみるわ。

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927,00.htm より
「暇なんでfreenetみたいだけど2ちゃんねらー向きのファイル共有ソフトつーのを作ってみるわ。もちろんWindowsネイティブな。少しまちなー」

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927,00.htm より
ところがこの捜査官によれば、金子被告は家宅捜索後の事情聴取で、府警側が想定していなかったようなことを言い始めたという。
著作権を侵害する行為を蔓延させて、著作権を変えるのが目的だったんです」

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-3,00.htm より
個人的な意見ですけど、P2P技術が出てきたことで著作権などの従来の概念が既に崩れはじめている時代に突入しているのだと思います。お上の圧力で規制するというのも1つの手ですが、技術的に可能であれば、誰かがこの壁に穴あけてしまって後ろに戻れなくなるはず。最終的には崩れるだけで、将来的には今とは別の著作権の概念が必要になると思います。どうせ戻れないのなら押してしまってもいいかっなって所もありますね。

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-3,00.htm より
著作権含むけど、それと知らない人が単にデータを中継しただけでも捕まるってのなら逮捕可能かもしれないけど、それってルーター使ってたら逮捕と同じなわけで、システム使ってるだけで無条件で逮捕可能にしないと、捕まえられんだろう

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-3,00.htm より
あと作者の法的責任に関しては、情報公開を要請されるとか公開停止程度の勧告はありえますが、逮捕というのはまずありえないだろうと考えています

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-3,00.htm より
このシステムでの法的な問題点ですけど、似ているのはやばいブツの運び屋と同じでしょう。システム利用者は自分が運んでいるものがやばそうなものであることは知っていますけど、それの詳細は知らず、依頼に応じて他人のところに持って行くだけなわけです。そして運び屋の仲介は複数人で、仕事を頼む方ものを受け取る方も、実は運び屋に化けていて誰から誰にブツの運搬が行われているのか途中の運び屋はわからないという状況に似ています。運び屋を捕まえることはできるけど、法的な責任はそれほど問えない可能性があるってことです。そして、運び屋と違い、警察が簡単に車止めて中身を見られない状況なわけです

なんていうのかしら…前々からずっと思ってたことなんですけれども。やっぱり発想が「ガキ」なのよねぇ。「小ズルイ」っていってもいいかしら?
「悪いことしちゃいけない」なんてネンネな発言をするつもりはさらっさらないわ?
でも、悪いことってのは「悪い事をやってることをきちんと理解して把握した上でなお」やるから、そこに美学とかなんとかってのが出てくるものなの。
それをなに? このおこちゃまは。「多分捕まらないからやっちゃえ〜」って。
こういうのを「小悪党」っていうのよ?


でまぁ…大抵バカが集まってるわねぇ、ってのがこの一文。

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927,00.htm より
この逮捕に対しては、コンピュータ業界から大きな批判が起きた。ソフト開発者が逮捕されるというのは、前代未聞の事態だったからだ。過去には大阪FLMASK裁判があるだけである。金子被告に対する支援グループも結成された。この当時、支援グループのメンバーは筆者の取材に次のように話している。
「親しい友人、昔の知人から見知らぬ人まで、驚くほど多くの反響がありました。みな京都府警の暴走とみて、危機感を抱いているようです。とくに技術者の間での危機感はとても強い」

えっと…なにかしら。ソフトウェア開発技術者ってのはそんなにも特権階級だったのかしら?*1
もちろん京都府警の暴走が0だとは思えないわ。でも、あんた達の足りないオツムも同じくらい熱暴走してやしないかしら?

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-2,00.htm より
弁護団の主張は、終始一貫している。その訴えは、弁護団が結成された当初に発表した声明文に端的に示されている。
金子勇の逮捕および拘留について、弁護団京都府警の強引なやり方に憤りを禁じ得ないものであります。(中略)WinnyP2Pファイル交換ソフトであり、特定のサーバに負担をかけることなく効率よくファイルを共有化するために開発されており、今後のネットワーク化社会にとって非常に有用なシステムであります。またファイル交換システムは広く用いられており、これらのソフトが違法視されたことはありません。アメリカでは適法とされた裁判例もあります。金子勇Winnyを技術的検証として作成したに過ぎず、このソフトを悪用したものを幇助したとして罪に問われることは、明らかに警察権力の不当公使であります。今回の逮捕・勾留がクリエーターの研究活動に与える萎縮的効果は計り知れず、今後の日本におけるソフトウェアー開発環境を揺るがせるものですらあります」

えぇえぇ。憤りでもなんでも禁じえないでいて頂戴。
大体「金子勇Winnyを技術的検証として作成したに過ぎず」って、なんの技術的検証なのかしら? そうねぇ例えば「ソフトウェアが著作権法侵害に対してどれくらい有効に機能するか」っていう技術の検証かしら? それとも「ソフトウェア作成者特権がどこまで盲目的に認められるか」っていう検証かしら?
「今回の逮捕・勾留がクリエーターの研究活動に与える萎縮的効果は計り知れず」ってのも大笑いだわねぇ。確かに計り知れないと思うわ。だって限りなく0なんですもの。

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-2,00.htm より
一方、検察側は金子被告が当初から著作権侵害を蔓延させようと考え、Winnyを開発・配布していたことを指摘した。前出の捜査官の証言に加え、2ちゃんねるの「47」名義での書き込みやウェブサイトで公開していた文書、姉や関係者とのメールのやりとりなどを証拠として提出したのである。

基本的には、検察なんて駄犬ども、大っ嫌いな人種なんですけれども。
でもまぁ今回に関しては何の衒いもなく真っ当な意見だわねぇ。

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-2,00.htm より
これに対して弁護側は、ソフトウェアそのものに侵害助長性があると考えること自体が問題であると反論した。ソフトに罪はなく、罪があるとすればそれはソフトを使った者の問題であるという論理である。初公判の際の弁論では、弁護側は次のように論じている。
「検察側は、P2Pテクノロジに対する基本的な理解が欠如し、Winny著作権侵害のためのものと誤解しているのは明らかだ。今回の起訴は個人の思想に対する処罰を求めているようなものであり、しかもその思想に対しても歪曲して誤解している。思想で処罰しようというのは、ガリレオと同じではないか。技術の進歩は、止めようとしても止まるものではない。技術開発そのものを止めるのではなく、有効活用していく方法を考えるべきではないか」

まず「検察側は、P2Pテクノロジに対する基本的な理解が欠如し、Winny著作権侵害のためのものと誤解しているのは明らかだ。」あたりから思うんですけれども。いい加減「P2P == Winny」っていう詭弁に満ちた構図やめてくれないかしら?
それに「今回の起訴は個人の思想に対する処罰を求めているようなものであり」ですけれども。その思想次第では、あたし的には「十分に罰則が存在しうる」ものだと思うわ?
大体、最終的には「相応に権力を持った連中が相応の被害を食らう場合にそれを防止するために」用いるのが法律ってものよ? そういった権力者にはむかうなら、せめても相応の大義名分とか根性とかってものを山盛りでお持ちいただけないものかしら?
まぁ。なんでしたっけ? 鈍な弁護士が弁護してるんじゃこのあたりが関の山かしらね?

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-2,00.htm より
とはいえ私個人としての私見を述べれば、そうであってもソフトウェア自身に「犯罪助長性がある」「違法性がある」と断罪することに対しては、強い抵抗を感じる。機能と目的は見た目には不可分であるにしても、目的は最終的には機能から派出するものであって、機能が目的から派出するわけではない。限定された機能しか持っていないソフトウェアであっても、その利用目的は最終的には利用者に帰結するのだ。これは言ってみれば「刃物を作るのは殺人幇助か」という、今回の裁判に際してこれまでに何度となく耳にしてきた命題と同じことなのだが、「目的と機能は分離して考えるべきだ」という必要最低限の担保はどうしても必要ではないか。
そうでなければ、目的と機能を同一に見られてしまえば、科学の進歩は停滞する。「原爆投下につながる」「クローン人間の創造につながる」と目的によって断罪されてしまえば、原子力開発やバイオテクノロジーという「機能」は存在できなくなってしまう。
しかしそこには、もうひとつの問題もある。それは機能そのものではなく、その機能をリアルな世界に表出させる「意図」の問題だ。原子力開発やバイオテクノロジーという機能そのものには罪はない。しかしその機能を、犯罪や倫理にもとる行為、違法行為のために利用しよう(あるいは利用させよう)という「意図」が存在した場合、それは罪ではないのかどうか。つまり先ほどの「刃物」の例でいえば、「人を殺そうとしている殺人者の集団を目の前にして、彼らに『この刃物なら絶対にばれずに人を殺せる』と特殊な刃物を差し出す」という行為をとった場合はどうか。刃物そのものについては罪はないとしても、配布行為には問題はないのか。

そうねぇ。前半に関しては微妙な思いを感じてしまいますの。
でも結局、後半にある「その機能をリアルな世界に表出させる「意図」の問題だ」っていう発言で、根っこが大体同じことが伺えるのよね。
あたしとしては、その「顕現」の境目は、設計に落とした、或いはコーディングした瞬間であるように感じるんですけれどもね*2

http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20170927-3,00.htm より
ふたたび私見を言えば、私は金子被告の「P2P技術が出てきたことで著作権などの従来の概念が既に崩れはじめている時代に突入している」という意見には全面的に同意する。また「将来的には今とは別の著作権の概念が必要になると思います。どうせ戻れないのなら押してしまってもいいかっなって」という発言についても、まったくもって同意見だ。

で、結局ここに行き着くのよね。


全国著作権寄生団体代表のJASRAC様を拝見するまでもなく、著作権というものに対する現在の制度、とりわけ、日本がベースにしている「文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約*3」が、現状における著作権の状態*4にあまりにもそぐわない、っていうのは最早自明の理といってもいい状態だとは、確かに思いますの。
例えばこれで。もし金子某が飽く迄「僕は現行の著作権をおかしく思う。そのおかしなものに対して断固戦う」と言い切れば*5。きっとあたしは応援していたと思うの。


でも現実はどうだったのかしら?
誰の入れ知恵かわからないんですけれども、あっさりと方向転換して言い訳に始終して、挙句には何を懲りないのか「新しいP2P SkeedCastの開発に参画」ですって?
これほどまでにみっともなく足掻いてるバカ、久しぶりに拝見してよ?


覚悟を決めた男が、女が成す行為は、それがどれだけ泥臭くても、そこには光る何かがあるの。
そうして、覚悟のない人間の成す行為ほど醜悪なものはないわ?
今回、ほんの一筋でも光があると、あなたは本当に思えるのかしら?


*1:あたしも普通に開発やってるわよ? もちろん「あたしは」特権階級ですけれども。だって、こんなにも美しくて淫靡で妖艶なんですもの。うふ。………「鏡を見てみろ」ってどういう意味かしら?

*2:佐々木の親父様は配布をその境目としてご覧になっているように感じますわ

*3:いくらパリ改定が1971年とはいっても、元は1886年に締結されているのよ? もはや化石だわ?

*4:「一部の天才による供給」から「多くの一般人の供給」

*5:家宅捜索後の事情聴取で「著作権を侵害する行為を蔓延させて、著作権を変えるのが目的だったんです」って言ったんでしょ?