投げれるものを投げられるだけ、かしら?

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20060515/238003/
今日は営業関連のネタをお送りするわ。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20060515/238003/ より
営業担当者がSEに抱く不満とは
「もっと顧客から課題を聞き出す力があればなあ」「専門知識を生かして積極的に提案してもらえると助かるのだが」---。
営業担当者がITに関する商談で客先を訪問した際に、同行したSEに対してこんな不満や要望を抱いている。顧客に対して「何をすればいいのでしょうか」と “御用聞き”に徹して提案しようとしないSEや、顧客と積極的にコミュニケーションを図ろうとしないSEに対して、営業担当者はもどかしい思いをしているのだ。

まぁよく耳にする話だわね。実際「口下手なSE」とかっていう、あたし的には「言論矛盾してるとしか思えない」連中が跳梁跋扈している事実は認めるわ?
もうちょっと具体的な内容を拝見してみましょ?

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20060515/238003/ より
◆営業からSEへの本音その1
「お客様の目の前で“それはできません”と即答しないでほしい」
顧客から課題を解決する方法について相談をされた際に、「そんなことはできません」と即座に返されると、そこで商談は終了してしまう。その場に居合わせた営業担当者は、SEと顧客のやり取りを傍で聞きながら、せっかくの商談の機会を逃してしまいかねないと、冷や汗をかくことになるだろう。

これはまぁYesだわね。営業マンであれば初年度のしょっぱなで叩き込まれるような内容だわ。会話ってのは「やり取り」なんですもの。「出来ません」で会話を切ってしまったら、それは「拒絶」と同意にしか過ぎなくってよ?
ただ…ここから先を見ると、ちょっと微妙なのよね。

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もちろん、SEが「できません」ときっぱりと答えるからには、明確な理由があるはずだ。しかし、顧客からの問いに対して単に「Yes」か「No」を返すだけで、できない理由を顧客に理解してもらおうとしないとすれば、顧客はもちろん、営業担当者にとっても大いに不満である。

ええもちろん「理由を示す」ことは大切だと思うわ。でも、それって場合によっては「割合に根の深い技術論」にまで踏み込みかねない内容になってしまうの。
もちろん噛み砕いて説明はするわ。でもそれでもなお「技術の話だから難しくてよくわからない」って感じで、説明をしますねって言った瞬間にどこぞの犬*1のような反応で耳をふさぐ馬鹿営業も沢山見ていてよ?
それでもなお「理由を説明しろ」って言い張れるのかしら?

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「これはできませんが、別の方法があります」と代替案を提示すれば、新たな商談の機会を生み出すことができる。SEの持つ豊富な技術知識や開発経験に基づいて、前向きな解決策を提示しようという姿勢が期待されているのである。

これはまぁ概ねYesだわね。実際には「とても高いスキル」が色々要求されはするんですけれども。
具体的には「相手が本当に要求しているもの」をヒアリングする能力と、その要求に対して「複数の"技術的解決策"を思いつける」だけの知識の幅が必要とされていてよ?

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◆営業からSEへの本音その2
「お客様を満足させていくという顧客指向を持ってほしい」
調査の回答では、「SEは顧客の立場に立った視点を持ってほしい」というコメントがかなり多かった。つまり、顧客がどんな問題に悩んでいるのかを把握し、顧客にとって本当に役立つ解決策を考えることを、営業担当者はSEに期待している。
SEが顧客に満足してもらうためには、顧客との円滑なコミュニケーションが不可欠だ。そのためSEに対して「コミュニケーション力を向上させてほしい」と感じている営業担当者は少なくないのである。

ほーっほっほ。笑わせてくれるわね。正しいようでいて物凄く間違った文章だわ。
いいこと? 「顧客の立場」になんか立っちゃダメなの。だってそれじゃ「同じ悩みを分かち合う」だけの、ただの傷の舐めあいでしかないわ?
大切なのは顧客の立場や要求を「第三者の視点から調査、分析する」ことなの。
このあたりの、微妙だけれども決定的に違う立ち位置に鈍感な営業って、結構多いのよねぇ。

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◆営業からSEへの本音その3
「指示・依頼を待つだけでなく、自分で考え積極的に提案してほしい」
営業担当者はSEに対して、ソリューション提案に際して、もっと積極的かつ能動的な態度で顧客に接してほしいと考えている。回答者からは「お客様から言われたことだけをするのではなく、お客様の予想を良い意味で裏切れるような仕事をしてほしい」、「受身にならず、自ら問題提起し、解決に取り組むことで信頼を得てほしい」といった要望が上がった。これらはSEの消極的な姿勢に対する不満の声でもある。

これもまた微妙だわね。だって、動くのってお金が絡むお話になるんですもの。
動かなきゃ「動け」、動いたら「余計なことをするな、金は出ないぞ」じゃ、どうしたらいいかわからなくってよ?

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今回の調査でも、営業担当者の約8割がSEに対して「ぜひ提案力を身に付けてほしい」と回答した。「できれば身に付けてほしい」を含めると、SEに提案力を求める意見は95%にも達している。調査前に、ある程度は提案力を望む声が多いだろうと見ていたが、この結果は予想をはるかに上回るものだった。

っていうお話はわかるの。実際「技術者だからこそ見える視点」ってのがあって、そこから出てくる「技術者だからこそ出せる提案」ってのはあるわ?
でも…その提案の中身の評価ってのがまた微妙なのよねぇ。はっきり言って

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最近ではソリューションプロバイダの間でも、ソリューション提案力のあるSEを育成しようという動きは活発になっている。

っていう一文は物凄く嫌いだわ。

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提案力の育成方法も、研修というよりもより実践的な内容が目立つ。例えば、中堅システム・インテグレータのDTSは「ソリューションマネジメント養成実践研修制度」を展開しているが、

この辺も。
あたしが見聞きしているかぎり。こういった「なんか格好のよい横文字」を使う連中の中身って、貧乏人のスープも光り輝くんじゃないかってくらい薄いわ?
字面とニュアンスで表面を飾り立てるだけのこんな単語って、あたしは大っ嫌い。


もちろん技術者連中の多くに見受けられる「口下手」ってのは論外だと思うんですけれども。
ある意味、その辺をきちんと教育するのは「営業さんの」お仕事でもあるんじゃなくってかしら?
そのあたりまで含めて、秀逸なコメントが一つあったわ。

これ全部できたら「営業」いらないね...って思ったのは私だけ?

ど真ん中レベルで的を射ているんじゃなくってかしら?


相手に要求するものが多々あるのは当たり前なの。あたしに群がってる男どもだって、あたしに沢山のものを要求してくるわ。それは、美しさだったり色気だったり気品だったり妖艶さだったり色々よ?*2
でも、それは「あたしも相手に沢山のものを要求」して、それがお互いに一致するからこそ楽しいの。
恋の手練手管の基礎さえ出来てないようなガキに「もっと素敵になってください」なんていわれても、風が吹いたほどにも耳には入らなくってよ?
まずは自らが「有無を言わせぬほどの何かを身につけて」から。相手に要求するのはその先にある行為じゃなくってかしら?


*1:パブロフよ

*2:全部持ってないだろうですって? おだまりっ!!