煽るだけ煽ってみたって感じかしら?

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20051104/224045/
相変わらず「会員登録Page」なの。だから引用は控えめに…してみたいわ。できるだけ。
何はともあれ御題をご覧くださいませな。

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IT業界が未熟なまま老いていくという不安を感じませんか

…なんか微妙なタイトルよねぇ。大体、まだ数十年程度の業界のなにが「老いていく」っていうのかしら?
そんなことをいったら建築業界なんてどうするのかしら?*1

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このままで行くと日本のIT業界は未熟なまま老いていくのではないだろうか。最近,ふとこんな不安を感じるようになった。理由はいくつかある。一番のきっかけは,この半年の間に二度も「この業界はまだ成熟していないのではないか」という指摘を受けたことだ。
しかもこう話したのは十分な見識をお持ちの方々である。一人は日本ユニシス籾井勝人代表取締役社長で,もう一人は情報サービス産業協会の会長である新日鉄ソリューションズの棚橋康郎会長だ。
お二人に共通しているのは,三井物産新日本製鉄という日本を代表する企業で長年勤務した後に,IT業界で働くようになったことである。複数の業界で働いてきた人物の言葉だけに重みを感じる。単なる印象論だととらえるべきではないだろう。

えっと…「日本ユニシス」に「情報サービス産業協会」、「新日鉄ソリューションズ」、「三井物産」、ねぇ。あたくしが記憶している限りではとても「十分な見識」が持てそうな企業に見えないんですけれども。
まぁキャリアってのは行く場所だけじゃないわ。本人達の資質やら努力やら運やら*2、色々な要素がかかわってくるものだわ。というわけで、中身をしっかりと検証していきたいわ。

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何を話しているか分からない
特にユニシスの籾井社長の話は最近,IT業界で仕事されるようになった方の話だけあって興味深かった。IT業界で仕事をするようになってまず驚いたことは,「何を話しているのかよく分からない」ことなのだそうだ。
IT業界には次々と新たな技術や製品,サービスが登場してくる。いちいち分かりやすくかみ砕いて話していられないのかもしれないが,相手に分からないことを平然と話しても会話は成立しない。

えっと…相手にもよるのよねぇ。あたしだって「素人さん相手に説明するとき」は細かく噛み砕いて説明を差し上げますわ。やっぱりこの業界、難しい単語とかって多いんですもの。
…とはいえ。一ついえる事は「日本を代表する企業で長年勤務した後に,IT業界で働くようになった」「ユニシスの籾井社長」が「何を話しているのかよく分からない」って…それは単純に「己の不勉強の賜物」っていわないかしら?
で、続くんですけれども。

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問題なのは,何を話しているのか分からないというよりも,IT業界内部でしか通用しない言葉で話をしていると思われていることだ。仲間内でしか通用しない言葉で会話してそれを変えようとしなければ,独りよがりにみえる。外部から成熟してないように思われても仕方がない面がある。言い換えれば,ビジネスの相手として完全には信頼できないというのだろうか。
実際にIT業界には独特の隠語が多い。記者もIT関係の取材を続けてきたが,未だに意味不明な言葉にぶつかることがある。分かるような分からないような形で話すことで,都合の悪い点をはぐらかそうと考えているのではないかと勘ぐってしまうこともあるくらいだ。

まず「聞くは一時の恥 聞かぬは一生の恥」よ? わからなければ聞く。どうしてそんな当然のことすらも出来ないのかしら?
もう一つは「やっぱり不勉強っぷりが気になる」わ。「IT業界内部でしか通用しない言葉で話をしている」ってのはある程度事実だと思うの。でも、じゃぁほかの業界ではどうなのかしら? ほかの業界ってのがすべて「素人にでもわかりやすい、平坦な言葉で」語られていてかしら?
もし「語られてる」って思うなら。そうねぇ、保険業界と銀行関連、建築現場と法律関係あたりのお友達を作って御覧なさいな。卸関係や株関連でもよろしくってよ。すべて「固有の業界用語」がたっぷりで理解できないこと請け合いだわ。
そうそう。料理関係もそうよねぇ。まぁあたくしは「ポアレして軽くフランベしたあとサラマンダーで5分」っていわれても普通に理解できるんですけれども*3

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まだ続く会計不祥事の余波
IT業界に対する世間の不信をあおるような出来事が相次いだことも気にかかっている。成熟しているかどうか,という面ではこちらの方が深刻な問題だろう。

これもまぁ「どこの業界でも」耳にする話だわねぇ。別にIT業界に限らなくってよ?


でまぁタイトルに絡んでくるんですけれども。

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新陳代謝していけるのか
成熟していないだけならまだいい。これから成熟していけば済むことだ。記者が不安を感じるのは,成熟する前に老いてしまうのではないかと思えるからである。今年は日本でコンピュータの商業利用が始まって50年の節目に当たる。情報サービス産業の年齢を満50歳と見ることもできる。これをまだ,若い産業と見るかどうかは微妙ではないだろうか。

まず「何を以って"老いる"と表現しているのか」だわね。もう少し細かく行くのであれば「老いることによる問題点とは何か」だわ。

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将来はさらに暗い。まだ顕在化はしてないかもしれないが,国内で優秀な人材を獲得できる可能性は減っている。そもそもの大前提として,日本は人口減少社会に突入しつつあるからだ。

まぁ人口が減っているのは事実だわ。で、それが「IT業界固有の問題」になるのかしら?

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もう一つは,オフショア開発の進展である。最近,IT関連の拠点を新設したという発表の多くが中国かインドである。当然,これは国内での雇用の流出を伴う。オフショアで雇用した人材を新たな血液として企業や業界の活性化につなげることができればよいが,そうならない可能性もある。国際的な下請け構造が確立し,結果として,国内におけるIT業界の従事者を減らすだけに終わることにもなりかねない。それどころか,中国やインドのITベンダーが国内のユーザー企業から直接受注する時代が到来する可能性もある。

これもまた現状をまったくと言っていいほど踏まえていない発言だわね。実際に、特に中国に発注した会社達がどんな目にあってるのかご存じないのね?

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もちろん記者の不安が杞憂である可能性もある。ITは今や多くの産業に不可欠である。産業が成熟する過程だからこそ事業者数が減るのであり,製造業のように拠点を海外に移すことで国際競争力を獲得して,産業として飛躍するシナリオの方が現実的なのかもしれない。
だが記者は不安を消すことができないのである。

で、こういう風に結んでくるのね。…ため息、だわ。


もちろん、IT業界に固有、或いは顕著な問題っていろいろとあると思うの。そうして、それらを分析することや改善策を考えることに意味があるってのはごく当然のことだわ。
でも、今回の記事って問題定義が的外れな上に取り立ててなにか改善策とか分析とかがあるわけでもなく、ただ意味もなく不安を煽って終わり。
あたしの感想としては「で、何が言いたいのかしら?」って程度だわね。
たまにいるのよ、こういう男って。なんかもじもじして、適当に「**は問題だ」とかって深刻ぶって。それって悲劇に酔うヒロインとなにが違うのかしら?
男なら、もうちょっと現実ってものを冷徹に見極めて鋭く切り裂くくらいの勢いがなくてどうするのかしら? だから「最近の男は軟弱だ」って言われてしまうのよ?
もっと気骨のある男ってどこかにいないものかしら。

*1:アンデッド? いいえいっそイモータルかしら?

*2:あら? 運って結構大切よ。特に「よい師」にめぐり合えるかどうかとかって部分でね。

*3:イメージは「白身魚のグラタン」かしら?