後は荒野となれ死山となれ、かしら?

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/23/8856.html
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/25/8896.html
私的録音補償金制度のお話よ。特にiPod関連って事になるのかしら?
一つづつ、丁寧にチェックしていくわね。
まずは制度に対する記事へのチェックよ。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/23/8856.html より
私的録音補償金の対象にiPodなどのデジタルオーディオプレーヤーを政令指定するべきだ」。日本音楽著作権協会JASRAC)など著作権者7団体が7月28日に発表した声明に反響が広がっている。
ということで、われらがJASRAC様を初めとする著作権者7団体様が声明をお放ちになったの。
私的録音補償金っていうのは「私的な録音であってもちゃんと著作権っていう文化的で高尚な権利ってものを鑑みていいからお金を払うのよっ」っていう、とてもハイソな考え方なの。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/23/8856.html より
1993年当時の政令指定機器・媒体はDAT、DCC、MDの3種類。1998年にCD-RとCD-RWも追加されている。2005年現在の補償金額は録音機器であれば、カタログ表示価格の65%を基準価格として、その基準価格の2%。上限は録音機能が1つであれば1,000円、2つであれば1,500円だ。記録媒体の場合は、カタログ表示価格の50%を基準価格として、その3%が補償金額となっている。
わが国では、遅きに失してる感ビシバシではあるんですけれども、1993年にスタート、さまざまな媒体がゆっくりとその対象になってきているの。
あら? もちろん「本当にそれが音楽の複製用途であるか」なんてどうでもいいことを気にしてはいけないわ? 重要なのは「音楽複製用途に使われることが多いだろう」って予測なの。それで十分じゃなくってかしら?
で、徴収されたお金は、というと。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/23/8856.html より
徴収された補償金はメーカーからsarahに渡り、補償金全体の最大20%を共通目的基金として除き、残りをJASRACRIAJ日本芸能実演家団体協議会(芸団協)に配分する。2004年度出荷分のデータでは補償金総額が23億3,936万円で、そのうち共通目的金は4億4,494万円と約19%を占める。残りの約36%はJASRACに、RIAJと芸団協には約32%ずつ配分され、それぞれに加盟する著作者に対して最終的に分配されている。
という感じよ。基本的には各団体が「必要なだけの」中抜きをして、残った金額を著作権者に渡しているの。
あら? 中抜きが不明瞭ですって? とんでもないわ。そんなこと、わざわざあんた達に詳細に書く必要はないんじゃなくってかしら? 著作権団体様は、それはそれは色々と苦労なさっているのよ? それに報いるに十分な金額を報酬としていただいても、それは十分に「対価」として捕らえてよいんじゃなくってかしら?


で、今までは特に文句をいいだす不勉強で野蛮なメーカもなく、問題なく搾取…もとい、徴収が行われてきたの。
ところが、最近iPodとかいうとんでもないモノが出てきてるじゃない? あれがとても困り者なのよ。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/23/8856.html より
まずはJASRACをはじめとする著作権者側の意見を見てみよう。7月28日に発表された声明によれば、私的録音を許しているのは「極めて零細な使用だから」だという。現在私的録音補償金の対象外であるiPodなどのハードディスクもしくはフラッシュメモリ内蔵型デジタルオーディオプレーヤーにおいては、利用が拡大して「零細な利用とは言えない状況」になっているという。
そう。本来であれば「著作権業界のヒルのような方々」の大切な財源である著作権料を「著作権業界の権限において」お目こぼしして「あげている」のは、「極めて零細な使用だから」なの。つまり「そこから吸い上げるほどの金額が見込めないからまぁ目をつぶってあげる」わけね。もちろんそこで目をつぶる判断をしているのは著作権団体の有識なるみなさまだわ。まぁ著作権を持っているっていうだけの「どうでもいい方々の意見」なんてものは無視ね。そんな細かい話なんてきっと耳にしている暇はないはずだわ?
ところが、最近のiPodといったら「零細」と呼ぶにはあまりにも…な状態になってしまっているの。だとしたら、著作権団体の「重要な財源」として吸い取って差し上げても「よろしくってよ」状態になるのは当然の成り行きじゃないかしら?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/23/8856.html より
現実的にも政令指定を受けていないデジタルオーディオプレーヤーが、政令指定されたMDの出荷を大きく上回っており、著作権団体では「いずれは私的録音補償金制度による収入が事実上ゼロになってしまう可能性がある」(JASRACの泉川昇樹常務理事)と危惧する。
こんなことになってしまったら最悪よね?
著作権者に支払われる金額なんてどうでもいいわ。それよりも「著作権団体」にかかわっている方々の収益が下回るなんていう暴挙を許してはいけないわ!!
それは日本の文化の破壊であり*1著作権という「素晴らしく高尚な思想」に対する冒涜以外の何者でもないんですもの*2


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/23/8856.html より
一方、メーカーを代表するJEITAの考えは「iPodなどを私的録音補償制度の対象にするべきではなく、技術の発展に応じて私的録音補償制度そのものを見直すべきだ」というもの。「DRMなどの技術が進展し、利用者との契約を組み合わせることで、利用に応じてその都度課金し、個別の利用者から直接権利者に著作権料を支払うことが可能になった」(JEITA法務・国際部の土屋正寿部長代理)と主張し、これまで制度で一括して補償金を徴収してきたスタイルを「都度+直接+個別」の対価徴収スタイルに変えるべきだと主張している。
とんでもない見当違いだわね。メーカがこんな考えを持つから、著作権団体様のお歴々が困るのよ?
いいこと? 著作権団体様は「著作権という高尚な思想を世間に持ち込んだ」方々なの。だから、著作権者の全ての権利は「著作権団体様を経由して、適切な金額を正しく上納した後に、残ったお金を(たとえそれば極めて微々たるものであったとしても)恭しく頂戴する」姿勢ってのが大切なの。
それが、今まで搾取を繰り返してきた…もとい、徴収と中抜きを繰り返してきた著作権団体様への敬意ってものじゃないかしら?
それをいまさら「直接権利者に著作権料を支払う」なんていう暴挙、どうやったら許せるっていうのかしら?


さて。では「われらがJASRAC様」からの、素晴らしくも尊い玉言を拝聴してみるわね?
JASRACの泉川昇樹常務理事様からのありがたいお話よ?
我々一般人は「一言一句たりとてなんら疑うことなくありがたく全てを丸呑みで鵜呑みに信じ込み同意する」必要がある、大切なお言葉よ。
いくわね。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
デジタルオーディオプレーヤーによる私的録音は、MDをはるかに上回る実態があります。現在の補償金制度の対象に加えていただくということは、制度の拡大ではなく単なる運用上の問題で、新たにPCや汎用機器を対象にしてほしいという問題ではありません。追加で指定された音楽用CD-Rなどと同じく法律上の要件を備えており、政令指定をいただきたいというお願いをしています。
素晴らしいわ。そう。よく巷で言われているような「無茶な話」ではなくて、そもそも「現在の制度の延長線上にある」お話ってだけなの。もちろん、いつかはその延長線上にどれだけ大量のものが引っかかってくるかってのは別問題だわ? でも、とりあえず目の前にiPodという「巨大な金づる」が転がってるんですもの。それを対象にして何が問題なのかしら?*3


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
2004年6月から7月にかけて実態調査を行なったところ、指定ありの機器で私的録音された割合は49%でした。一方、指定なしの機器による録音は51%を占めました。実態調査の直後にiPod miniiPod Shuffleネットワークウォークマンなども発売され、これらの機器の割合がさらに高まっていると考えられます。もはや一刻の猶予もならない状況です。
まぁこれは本当に一刻の猶予もならないわね。「指定なしの機器による録音は51%を占めました」って事は、本来「得られてしかるべき」収益の半分が得られていないってことになるのよ?
著作権団体様のお歴々の歯軋りが聞こえてきそうだわ?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
iPodなどのほかにPCのHDDやデータ用のCD-Rも私的録音に利用されている実態を踏まえ要望しましたが、これらを対象とするには法改正が必要とされていることから、まずは、iPodなどのデジタルオーディオプレーヤーを現行の法制度の枠組みの中で追加していただきたいと考えています。PCやカーナビのミュージックサーバーなど、いわゆる汎用機については今後引き続き検討していただきたいと思っています。
そうねぇ。PCのHDDもデータ用のCD-Rも、きっと「主たる利用目的」が「音楽の複製」のはずなんですもの*4。当然のことながら「保証金を頂戴したい」ものよね?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
ただし、現状を考えると、いずれ私的録音補償金制度によるMDの徴収はゼロに近づいてしまいます。CD-Rについても、長期的には次世代DVDなどより大容量なメディアに置き換わっていくでしょう。そうなると、補償金制度は空洞化してしまう。著作権法第30条第1項は、限られた条件下で私的複製を認めていますが、第2項において、著作権の国際条約との整合性を諮る観点から著作権者の経済的利益を不当に害しないため補償金の支払いを義務づけています。
ええ、ええ。まさにこれよ。別に著作権団体の皆様は「自分達の私腹を肥やすだけ肥やして不当に中間搾取してとにかくぼったくれるだけぼったくって権利という権利を我が物にする」ためにやっているわけではないわ?
彼らは「著作権の国際条約との整合性を諮る観点から著作権者の経済的利益を不当に害しないため」という崇高な理念の下に頑張ってらっしゃるの。あら? 著作権団体が「中間をこれでもかってほどに搾取する」のは別に「著作権者の経済的利益を不当に害」してるわけじゃないわ? それは「管理者に支払う正当な代価」よ?*5


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
DRMは実効性のある技術ではない
これも大切なお話よね。もうちょっと詳細な記述を見ていきましょ。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
30条を見直すということであれば、私的録音も許諾を必要とする利用行為となり、補償金制度も必要なくなりますが、それがメーカーやユーザーにとっていいことなのでしょうか。
コピーを許諾する場合、個別に対価の支払いが必要になりますが、現在の記録媒体1枚の補償金額4円程度ではすまなくなると思います。なお、 DRMによる個別徴収の提案がありますが、国際的にみてもこのような技術は普及段階にはありません。また、コスト面など今後の検討すべき問題が残されているのではないかと思います。
もちろん「いいこと」であるはずが無いんじゃなくってかしら? 特に著作権団体様にとって。だって、ちゃんとした「著作権による収益」が発生しなくなるのよ? それってあまりにも「非文化的」な運営じゃなくってかしら?
それに「DRMによる個別徴収」はまだ普及していないの。していないったらしていないのよ!!


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
――「購入したCDやレンタルしたCDには著作権料が含まれているはずで、私的録音補償金を別途課すのは著作権料の二重取りだ」との意見がありますが。
これもまぁ随分と居丈高な質問よねぇ?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
レンタルCDの場合、レンタルという行為に対し貸与権に基づく権利行使をレンタル店の事業者に対し行なっています。ユーザーがプライベートな領域でレンタルCDから複製する行為はまさに30条で示す私的複製にあたります。
−中略−
つまり、デジタル録音の場合、私的な利用範囲における複製すなわち私的録音は、JASRACの定める許諾の範囲外の行為にあたり、著作権法第30条の第2項により補償金を支払わなければならず、著作権料の二重取りには該当しません。
そうよ。とにかくいいから「言われたとおりに著作権料を払ってればいいの」よ?
今だって、例えば「一回聞くたびに発生するはずである著作権料」とか「音楽を伝達するために必要な空気に対する補償金」とか「音楽を記憶の中で思い出すたびに発生する著作権料」とか「音楽を思い出す(脳内複製)する脳みそに対する補償金」とか、随分といろいろなことに目をつぶっていただいているんですもの。
これ以上甘えたこと言ってちゃだめよ?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
――私的録音補償金制度による分配がユーザーから見て「不透明」との指摘もありますが。
とんでもない指摘だわねぇ。
ちゃんと「徴収していること」を透明に話してるじゃない? それ以上なにが必要だっていうのかしら?
別に内訳なんて聞いてもわからないでしょ? それでも


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
JASRACの場合は、私的録音補償金の管理団体である「sarah」から権利者分配全体の36%が分配されています。2004年度の実績では分配額は約 6億2,000万円になりました。分配された36%のうち1.5%が日本脚本家連盟を通じて、言語に関わる著作者――例えばラジオのトーク番組や台本、脚本に関する著作者に分配されます。
っていう風に、JASRACが分配されたうちの4%に対してちゃんと「日本脚本家連盟を通じて、言語に関わる著作者――例えばラジオのトーク番組や台本、脚本に関する著作者に分配されます」っていうふうにおしえてくださっているのよ?
え? あと96%? そんな細かいことを気にしちゃだめよ。ちゃんと、4%もの大きな割合の使い道を教えてくださっているんですから。
そうして、最後にJASRAC様は、素晴らしい発言で終えられているわ。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html より
JASRACでは、今後の制度のあり方については検討し、適正に運用したいと考えています。そもそもこの制度は、芸術・文化と科学技術の調和をどう図るか、権利保護と消費者の利便性をどうバランスをとるかに着目し導入されたもので、この制度の有用性はあるものと考えます。現在問題となっている新しいデジタル機器が速やかに制度の対象となることを強く要望します。
そうねぇ。(誰にとってなのかはともかくとして)適正な運用というのはとても大切だわ。芸術・文化と科学技術の調和を図りつつ、消費者の利便性っていうどうでもいいものと権利団体のもつ権利の保護っていうこの上なく至上なもの、権利者がもつ権利の保護っていう大切なお題目をいかに融合させていくか、っていうのが我々人類に課せられた使命ってもんじゃなくってかしら?


とても高尚で文化的でハイソな香りのする、素晴らしいお話だったと思いますわ。


ところが。メーカ系の団体は、こんな素晴らしい「搾取文化」に対して異論を唱える、っていうとても信じがたい、暴挙といってもいいような野蛮な理論を持ち出してくるの。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/25/8896.html より
JEITAの主張は「私的録音補償金制度を抜本的に見直す」ことだ。権利者団体が政令指定を訴えるiPodなどのデジタルオーディオプレーヤーについては「汎用機器」と見なし、政令指定するべきではないという立場をとっている。
とんでもないことだわ。私的録音補償金制度ってのは「とにかく問答無用でお金を徴収するのに都合のいい」大変素晴らしい制度なのよ? それを見直すだなんて、いったい何様だと思ってるのかしら?
しかも

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/25/8896.html より
また、DRMなどのコピーコントロール技術の発展により、「ユーザーからその都度、直接的に、個別の徴収ができる新しい制度」へ移行できると主張し、現行制度の凍結や廃止を訴えている。
だなんて、搾取団体である方々を蔑ろにするとんでもない発言、よくもまぁいえたものだわ。
いいこと? 著作権にまつわるお金っていうのは「著作権保護団体が必要にして十分な搾取をした後に権利者は残りの金額を恭しく頂戴する」べきものなのよ? それを、神のごとき*6権利保護団体様をないがしろにしていいと、本当に思っているのかしら?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/25/8896.html より
私的録音補償金制度が制定された1993年当時とは技術レベルが異なります。個々のユーザーの利用状況が技術により把握できるようになってきました。
あら? それは確かに可能になった「かもしれない」ですけれども。もしかしたら「まだ無理」かもしれませんわ?*7 そんな不確かな内容を基準に議論してどうするのかしら?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/25/8896.html より
補償金制度自体にも、負担者たるユーザーの認知度が低い、私的録音しないユーザーも機器や媒体購入時に負担を強いられるといった問題があります。
これは仕方が無いわよねぇ。大の虫(著作権保護団体お歴々)を生かすためには、小の虫(著作権保持者や消費者その他一般人)が死んだとしてもしかたがないものよ?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/25/8896.html より
補償金の返還に関しては、先日初めて1枚数円単位のCD-Rについて返還されましたが、手続きにかかる費用は返還請求者が負担する制度になっています。私的録音を行なっていない人が、返還請求したとしてもかえって損をしてしまうというのが実情です。消費者の財産権を侵害していると言えるのではないでしょうか。
そうねぇ。確かにコストはかかっちゃうと思うの。だから「返還請求なんかしなきゃいいのよ」!!
そうすれば、あんた達消費者は「何も知らずに幸せに」暮らせるし、著作権保護団体は「必要なお金をしっかりと搾取できて」幸せなのよ?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/25/8896.html より
こうした状況でiPodなどのハードディスク内蔵型録音機器などを追加指定すると、多くの問題を解決しないまま制度を拡大してしまうことになります。導入当初は、メーカー側も是認した現行の制度ですが、技術環境、ビジネス環境は様変わりしました。インターネットを通じて利用者と直接結びつくビジネスモデルが進む中、矛盾をはらんだ制度を拡大することは時計を逆回しするようなものです。ひとまず制度を凍結して、現行制度について真の当事者たるクリエイターと消費者が参画する場での検討が必要です。
あら? 凍結なんかしたら、それこそ「著作権保護団体」の皆様の収益が危険に晒されてしまうわ。
著作権者なんてどうでもいいの。でも、著作権保護団体の皆様の収益くらいはちゃんと保障して差し上げないと、話なんて進むはずないんじゃなくってかしら?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/25/8896.html より
録音についても、インターネットによる有料音楽配信が本格化すると、音楽配信の対価と私的録音補償金制度の“二重の負担”が問題です。権利者団体側の主張では、許諾の範囲が異なる――つまり、インターネット上のサーバーからPCにダウンロードするまでを許諾し、その後の複製は許諾範囲外だと主張しておりますが、一般の消費者からみれば納得できないと思います。
あら? 一般の消費者が納得する必要なんてなくってよ?
一般の消費者は「何も考えずに唯々諾々と無条件かつ無思考に」お金を払い続けてればいいのよ?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/25/8896.html より
音楽配信ダウンロードで1曲いくらで買いましたというiPodユーザーに、同じ曲をPCからiPodに転送するからといって私的録音補償金を払えと言うのは一般のユーザーには理解できないと思います。
音楽配信サービスではダウンロードしたPCから先の転送は許諾していないと権利者団体側は主張されておりますが、私の知る限りでは通常の音楽配信サイトでは許諾条件としてPDへの転送回数が明示されています。この回数までは許諾の範囲であり当然この部分の対価も含まれているという契約になっていますので、私の知る通常の音楽配信サービスについては、「契約にある回数の複製が許諾対象外の私的複製であり、補償金の対象である」という主張はあたらないと思います。
これに関しても当然だわねぇ。
だって、著作権に関する生殺与奪権を完全に握りきって牛耳って独占して独裁政治のように運営なさっている著作権保護団体様が「PDへの転送を許諾していない」って主張なさっているんですもの。
それがたとえどんなにおかしく、強欲に満ちた見解であり、奇異に見えたとしても。それでもなお、そんなことは気にせずに無条件に従うべきものじゃなくってかしら?


こうやって見ていると、随分とあちこちに温度差があることに驚かされるの。
もちろん、メーカ系団体であるJEITAが、ユーザの利便性を考え、著作権の権利を持つ方々のことを考え、そうして最終的には音楽業界全体を見据え、市場の拡大を考えていることはよくわかるわ。
ユーザにとっては無理のない金額と利便性にあふれたDRMを用い、権利者には「中間搾取の無い、本当の意味での権利金の取得」を提供し。そうしてそれらは音楽を活性化させることから最終的に「音楽業界」や「音楽市場」の活性化につながり、誰もが喜ぶ…ように見えるの。
でも、日本では古来からJASRAC様を初めとする著作権保護団体さまが「代表でお金を頂戴し」「十分な搾取を行ってから」「不透明なまま権利者に、妥当かどうかの判断すら出来ないような金額を」支払うっていう伝統があるわ?
そういう伝統ってとっても大切だと思うの。
もちろんその中で「ユーザの利便性を考えないDRMでユーザが市場から離れ」「権利者はろくに金額を受け取れないから音楽からはなれていき」「音楽業界も音楽市場もどんどん冷え切る」という現実が、或いは出てくるかもしれないわ?
でも、それもこれも全て「ベルヌ条約に違反せず文化的で高尚な著作権を守るため」なの。「健康のためになら死ねる」くらいの気概がなくてどうするのかしら?


まぁあたしは「死んだら健康もへったくれもないからまず生きる」事を考えたいんですけれども。
著作権保護団体の方々、ご高齢ですからねぇ。きっと「今がよければ全ていい」のね?
どうせならその今をこの瞬間に断ち切って差し上げたいんですけれども。

*1:当のJASRAC以下が破壊の権現とかいう事実はさておき

*2:著作権者にマトモに支払いをしていない」事がどの程度冒涜なのかは議論しないわ。わかりきったことですし

*3:もちろん「そもそもの補償金制度」自体に問題がある、なんて根本的な話をしちゃいけないわ?

*4:JASRAC脳内調査より

*5:何が正等か?ですって?「彼らの脳内において自分達の利益を基準に」とても正当な行為なの

*6:邪神だって神よね? 悪魔だって「元」は神だわ?

*7:JASRACお歴々脳内資料より