ピンからキリまで…あるだけましかしら?

http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html
個人情報保護法関連のニュースよ。
このURLって大抵「速やかに記事が消える」ので、いつも以上にたっぷりと引用しながらコメントさせていただくわ。


http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html より
国家試験合格者などの氏名公表、省庁間で対応バラバラ
これは見出しなんですけれども…まさか対応が一致するとでも考えていたのかしら? この記者は。
いえ、もちろん、一致する対応の可能性はあるわ。「どこもなにもしない」っていう。…どっちがましなのかはわからないんですけれども*1


http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html より
個人情報保護法が1日から全面施行されたのを受け、各省庁の間に、これまで発表してきた国家試験の合格者名を伏せたり、勲章受章者らに氏名公表の事前了解を得たりする動きが出ている。
まぁ、これ自体はとてもよいことだと思うの。やっぱりお上が率先して動いてくださってこそ民間もそれに追随しようってものだわ。
でも


http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html より
行政機関を対象にした同法の関連法が、「個人情報をみだりに他人に知らせてはならない」と定めているからだ。だが、公表の方法に明確な基準がなく、各省庁とも担当部署の判断に委ねられているため、ばらつきが目立っている。
これってどうなのかしら?
結局これって「民間も十分以上に戸惑い、対応にばらつきがある」ことが十二分に予想される出来事だわ。
もちろん、はじめから「詳細まで対応できる法律が作れる」なんて思ってないわ。でも…今後の対応とこの記事との兼ね合いを考えると、いまから胸が躍るのよねぇ。


http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html より
毎年6月発表の国家公務員採用1種試験をはじめ、全部で15の国家公務員試験は、全国10か所の発表会場で受験番号と受験地だけの掲示になる。人事院は「氏名を公表すると、大学の同級生などに合格か不合格かを知られてしまうため」と受験者への“配慮”を強調する。
配慮、ねぇ。この辺はなんとなく本音っぽくも感じるんですけれども。ある教育関係者さんに最近の話を聞いてびっくりしちゃったわ。
「知ってますか? Lucreziaさん。最近じゃ、生徒たちに順位優劣を付けないように"配慮"しなきゃいけないんですよ。運動会のかけっこは手をつないで走って全員一等賞。成績の順位の発表なんてもってのほかですね。」
素敵だわ。誰もが平等な世界。どこにも優劣がなくて、みんな幸せなの。…おぞましい。
人間は「みんな違う」から個性があって、当然そこには、冷徹なまでの優劣があるの。そうして、その優劣に打ち勝った人間だけが*2、いい男でありいい女なのよ?
どこぞやのノヴァ教授の台詞を*3、彫刻刀で直接脳髄に刻みつけて差し上げたいものだわ、そんなばかな配慮を考えた連中に。


http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html より
また、毎年12月、国税庁がホームページ(HP)に合格者を掲載する税理士試験も、受験番号と受験地になる。ただ、同庁によると、税理士法施行規則が「合格者の氏名を官報に公告しなければならない」と定めているため、官報には名前が載るちぐはぐな形になるという。
これは…見ている限りではかなり愚かな対応だわ。せめても「個人情報保護法の施行に伴う税理士法施行規則の見直し」とかが発生すればいいんですけれども…まともな神経なら、施行前にやってるわね、そんなことは。


http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html より
これに対し、司法試験合格者は、発表会場で、これまで通り受験番号と氏名を掲示法務省は「発表方法への苦情は一度もなく、変えるつもりはない」としている。
とりあえず対応としては最低かしら?
「苦情がない」ことと「誰も問題だと感じていない」ことと「実際に問題が起きていない」ことと。これはすべてまったく違うものなのよ?
曲がりなりにも法律を扱ううえでど真ん中の試験の一つである司法試験をつかさどってる連中がこんなにも甘い意識でいいのかしら?


http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html より
農水省は獣医師国家試験では、合格者名を現在の漢字からカタカナに変えることを検討しているが、担当者は「漢字名だと発表前に旧字や異体字の確認が大変なので」との本音も。
これはまぁ…どっちかっていうと便乗よね?
ま、現場の本音を理解して便乗するこ狡さは嫌いじゃなくってよ?


http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html より
一方、内閣府は2日付で発表した「危険業務従事者叙勲」から、叙勲や褒章の受章者に事前通知を始めた。「受章は名誉なことで公表が嫌と言う人はいないと思うが、個人情報の利用目的を本人に知らせるという法律の規定に従った」という。
文化庁でも、重要無形文化財保持者(人間国宝)や文化勲章受章者に事前に了解を得る方針で、「例えば女優が年齢を明らかにしたくないといった場合など、了解を得られない事項は公表しない」としている。
若干杓子定規感が否めない部分はあるんですけれども。
基本的にはまぁよい対応だと思うわ。


とまぁ、対応のばらつき加減が、お上の動きだけみてもめちゃくちゃなの。
まぁこの状態で民間が「足並みをそろえて」動けるわけもないわね?
ちなみに、総務省個人情報保護室からのコメントが秀逸よ。

http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050403/20050403i103-yol.html より
総務省個人情報保護室は、「氏名など個人情報の取り扱いは、それぞれの役所が責任を持つことで、発表の意味を考えて決めてもらいたい」と話している。
なんていうのかしら? せめても「ガイドライン」とかなんとかってないものかしら?
まぁ、無能な連中に「ある程度状況を脳内シミュレートする」なんて器用な真似は無理だとは思うんですけれども。でも、血税を使ってるのであればせめて「少しはマシな人材をどこかで調達する」くらいの知恵は望んでみたいものだわ。


さてさて。本格的に切り刻んで遊ばせていただく時期は長くても半年以内って感じかしらねぇ?
その日が今から楽しみだわ。

*1:対応しないほうがマシって可能性が考えられるあたりが、「さすが」お役所仕事よねぇ

*2:ネンネなお子ちゃまのために、おねぇさんが一つだけ助言してあげるわ。人生の「勝利条件」なんて無限にあるの。勝てない土俵でもがくより、勝てる土俵に持ち込むほうが賢いわ。「銃を振り回す愚か者は陰謀のテーブルの上で転がし、裏の根回しに長けるやつらの円卓にはマシンガンをぶち込め」ってね

*3:「人は場所・時代・環境を選んで生まれることはできない…ゆえに生まれた瞬間にそれぞれの人間の生きる条件は異なっている (引用元:銃夢 Last Order 2巻(ISBN:4088762762 C9979) P29より) 」。そう。みんな立ち居地は違うの。で、その優劣は「あなたの内側にある基準」が設けるものなのよ?