まず結論ありき、なのよねぇ

ACCSのお話よ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0501/24/news021.html
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/01/24/6173.html

なんていうのかしら?
検察の主張がほとんどお笑い種にしかなっていないあたりが、惨めというか滑稽というか。お正月番組で、そういうのにはそろそろ食傷ぎみなんですけれども。


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/01/24/6173.html より
検察側は論告で、被告の行為は通常であればFTPサーバーによってIDとパスワードが必要とされるファイルに対してこれを回避する方法でアクセスしたものであり、不正アクセス行為に相当すると主張。
そうねぇ。まず始めに。「通常」ってなにかしら? そういう曖昧で便利な言葉って、あたしだいっ嫌いなのよねぇ。



http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/01/24/6173.html より
また、弁護側の意見書として提出された、不正アクセス禁止法では特定電子計算機を物理的なコンピュータ本体ではなく、WebやFTPなどの個々のサービスとして解釈すべきであるという、北陸先端科学技術大学院大学の篠田陽一教授の主張についても、論拠が存在しないとして否定。
論拠がない、っていう点に関してはある程度同意はするわ。でもそれは「議論の出発点」に過ぎないんじゃなくってかしら?
どうして論拠がないが==で「特定電子計算機とは物理的な機器と捉えるのが正しく」ってなるのかしら?
やっぱり、時代の流れについていけないロートルの喜劇ってやつなのかしら?
時代についていけないんなら、おとなしく自宅にでも引っ込んでいただきたいものだわ?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/01/24/6173.html より
被告は本件CGIが不特定のファイルを表示するものでないことや、入手したファイルもACCSが公開を意図していないと認識していたことは明らかであり
なにがどう「明らか」なのかしら?
少なくともあたしの目からみたら、あんな杜撰なCGI、「中をご自由にご覧ください」ってメガホンもって叫んでるようにしか見えなかったわよ?


http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/01/24/6173.html より
本件はセキュリティ研究者にとってサイトの問題点を探そうとする通常の行為であるという弁護側の主張に対しても、問題を発見した時点でサイト管理者に対して連絡を取ることは可能であるが
そうねぇ。可能ね。「連絡をする」という行動をとることは。そうして、officeさんは、或いは他の様々な技術者は、色々なところに連絡をして、それで企業たちにどんな扱いを受けているのかってところまでご存知なのかしら?


http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0501/24/news021.html より
検察側は「問題のファイルは、FTP経由でアクセスするのが通常。FTP経由のアクセス時にはIDとパスワードによる認証を要求していた。HTTP経由でアクセスした元研究員の行為は、FTPによるアクセス制御機能を避けた不正アクセスにあたる」と主張。
この辺を見てもわかるんですけれども。「自分の知識と主観と他人からの適当な伝聞」だけをたよりに、その根底も論拠も根っこも全部無視して議論を構築しているのよねぇ。


結局のところ、弁護団の言うところによる

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/01/24/6173.html より
また、管理者が公開を意図していないファイルにアクセスしているとの検察側の主張についても、ファイルが公開を意図しているかどうかは閲覧者には知ることはできず、不正アクセス禁止法においても管理者の意図という主観を考慮するべきではないとした。
ってあたりが、今更口に出すほどのことでもないでしょう? ってほどごく当たり前の正論を出しているだけなのよねぇ。


で。あたしがここでちょっとだけ言の葉に載せておきたいことは「ACCSや関連企業たちへの罪状追求は?」って部分なの。
もちろん「法的に云々」なんてものが存在するかは限りなく微妙だと思っているわ。でも、まがりなりにもある程度の規模で信頼度で(あたしはともかくとして、一般の方々はきっと「社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会」なんて名前なら一定の権威を感じるはずよ?)あそこまで「手抜かりの極み」をやっておいて、その結果が「お咎めなし」ってのはいかがなものなのかしら?
善人には善人の法があり、悪人には悪人の法があるの。そうして、ACCSのように「やらずぼったくり」だけをやっているような連中を無法っていうのよ?


だから、どうしても今回の裁判の検事側を見ていると、ACCSから一定レベルで吹き込まれた結論が先に来ているように思えてならないのよねぇ。
もっとも、吹き込まれた知恵ってのも所詮低レベルで杜撰な感じが否めないんですけれども。